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専門外来紹介・浦安ふじみクリニックで受けられる専門外来を紹介します。

禁煙外来                   担当:竜 崇正、増山 茂 

禁煙外来

タバコは毒薬です。
タバコ喫煙者は、ニコチン依存症という病気です。タバコは麻薬と同じで、ニコチンの薬理作用のため禁煙するのは困難になります。禁煙外来では「チャンピックス」という薬で「ニコチン」を受け付けない体にするのです。2週間でタバコを惜しいと感じなくなり、3月後にはタバコには見向きもしないようになります。「ニコチン切れ」による嘔気、いらいら、肥満、などに関しては、種々の対策があり必ず解決できます。2/3の方は何の副作用もなく禁煙できました。

1 タバコには健康を害する以下のような作用があります。

1)強い発がん作用::タバコには遺伝子を傷つけて発がんさせる作用があります。がんの発症リスクを大幅に高くし、15歳以下では30倍、19歳以下では10倍の発がんリスクになります。タバコには発がん物質活性化酵素であるCYPIAIが含まれているからです。この発がん物質を不活性化させるGSTM1という酵素を持っている方は10%しかいませんので、90%の方はタバコを吸うと必ず癌になるのです。

タバコには健康を害する作用があります。

2) 肺組織を破壊:喫煙は1服ごとに肺の組織を破壊しています。やがて慢性閉塞性肺疾患(COPD)になります。呼吸困難を感じるのは肺が70%破壊されてからですので、恐ろしいのです。喫煙から30年40年後には耐え難い呼吸困難が待っています。

3) 動脈硬化になる:喫煙により、動脈硬化を起こして動脈が細くなり、心筋梗塞や脳梗塞なども引き起こします。

4) メタボリックシンドロームの合併者の死亡率を数倍にする:糖尿病の方は動脈硬化になりやすいので、糖尿病の喫煙者の死亡率は喫煙しない方の2.6倍です。しかし禁煙すればリスクは非喫煙者と同じになります。高血圧の喫煙者は非喫煙者の3.8倍の死亡率です。高脂血症でも喫煙者は1.8倍の死亡率です。肥満で、高血圧、糖尿病、高脂血症の3つが合併していれば、喫煙は自殺行為です。

2 治療期間は3か月、自己負担費用は計1万7000円。

3 副作用

治療薬チャンピックスによるものと脱ニコチンによる症状が出ることがあります。吐き気。頭痛などが多く、不眠、変な夢をみる、眠たくなるなどの症状が出ます。車運転はなるべく控えてください。乗る場合はブラックガムやコーヒーなどの眠気対策も大切です。

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治療成績

平成23年8月から平成26年12月までに、160人の方にチャンピックスによる禁煙治療を行いました。そのうち126人(70%)が禁煙に成功しました。禁煙できなかった34名のうち強い吐き気や、頭痛などの副作用で断念した方は3名でした。禁煙外来に来て、薬をもらったもののその後来院しなかった方が23名もいました。2回来た人は11名、3回来た人は11名でした。1回の2名と3回の7名は禁煙に成功していました。禁煙するにはやはり、健康を取り戻す固い決意が必要です。

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個別の事例報告例

事例報告 1:特に副作用なく禁煙に成功

YSさん 63歳 女性 15本30年 
プリンクマン指数:450、CO 27、体重72kg
2回目から便秘軽度、食欲は増。多少イライラ。CO 4、タバコは全く吸いたくない
3回目 便秘、持続
5回目で吐き気があり途中で中止。禁煙には成功
 体重が2kg増えたのが問題で、テニスで健康的に減量を図っている



事例報告 2:途中からチャンピックスを半量にして無事禁煙に成功

THさん 45歳 男性 30本 24年 
プリンクマン指数:720、 CO 13
スタートパック2週間過ぎまでは何事もなく過ぎ、最初から禁煙できた。チャンピックス1mg分2となって2週過ぎから頭痛が出現するようになった。その都度、頭痛薬の投与で対応していた。タバコは全く吸いたくなく、吸った人の臭いも気になるようになったスタート40日目位(3回目半ば)から頭痛と吐き気が強くなってきた。禁煙効果はあるので、チャンピックスは半減する事とし、朝1錠の服用に変更した。4回目からも朝1錠のみとしたら、副作用なくなった。服薬でき、吸いたい気持ちは全くなく食事は美味しくなったが、太らないように運動などしたので体重の増加はなかった4回目でCO 5
 現在は食事も酒もうまく、仕事に運動に楽しんでいる。



事例報告 3:昨年チャンピックスの副作用で断念し、今回半量投与で禁煙に成功

ATさん 45歳 男性 30本 30年 
プリンクマン指数:900、呼気C0濃度 28   呼吸年齢 95歳、 体重 60.3kg
1年前に禁煙を試みたがチャンピックスの副作用による頭痛と吐き気で1カ月で断念した。今回もチャンピックス1mg2錠分2投与になったところで副作用が出現した。ストレスがありタバコも吸ってしまっていたが、美味しく感じられなくなっていたので、05mgの2錠分2投与にしたところ、副作用はなくなり服薬が継続できた。吐き気の強い時はナウゼリン頓服で対応したが、5週目に入ると吐き気もなくなりそのまま12週終了できた。体重も60.7kgで開始前と変化がない状況で、呼気CO濃度5、食欲もあり、仕事も順調である。



事例報告 4:頭痛、吐気のチャンピックスの副作用をPPI等の胃薬とナウゼリンでコントロールし無事成功

OKさん 38歳 女性 15本 19年
プリンクマン指数:285、呼気CO濃度 83
体重48,5kg
チャンピックス服用6日目で副作用出現。頭痛と吐気に対して投薬したが、0.5mg朝夕服用となったところで胃痛が強くなり2週間中断した。そこで、PIIを持続投与し、吐き気に対してはナウゼリンとムコスタ投与で症状が軽快した。1mgでなく、0,5mg朝夕投与では副作用が出なかったので42日間継続した。すると他人のタバコが気になるようになってきたことから、禁煙できそうだと自信をもつようになった。4回目からは1mg投与でも副作用なくなり、無事に終了する事が出来た。禁煙外来5回目の最終検査では C濃度は4となり禁煙に成功した。喫煙者がと近づくだけでも嫌になり、喫煙がいかに他人の迷惑かを実感できるようになったと明るく語った。禁煙外来終了時体重 46.5kg 

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